西武鉄道では,2019(令和元)年度の鉄道事業において総額316億円の設備投資を行なうと発表した.
車両の新造については特急車両001系「Laview」を新たに5編成増備し,10000系「ニューレッドアロー」を順次置き換える.また,40000系については,ロングシートの通勤車として,2編成増備する.
利用客の安全性向上を目的として,ホームドア整備や内方線付き点状ブロックの整備,ホーム隙間転落検知システム整備工事を推進し,輸送の安全を確保するため,駅施設・トンネルなどの耐震補強,法面の改良などを実施する.なお,ホームドアについては,既存の設置予定駅に加え,新たに石神井公園・中村橋・富士見台・練馬高野台・新桜台の5駅で整備に向けた検討を進める.
新宿線の連続立体交差事業については,中井—野方駅間連続立体交差事業(地下化)において,始終端取付部の土木工事や駅部の仮設工事を実施する.これにより7ヵ所の踏切が廃止される.東村山駅付近連続立体交差事業(高架化)では,駅部の高架橋構築工事や始終端取付部の仮線路工事を行なう.これにより合計5ヵ所の踏切が廃止される.さらに,井荻—西武柳沢間と野方—井荻間について,連続立体交差化計画の早期事業化に向けた準備を進める.
駅空間の快適性向上を目的として,ひばりヶ丘・所沢・多磨の3駅を対象にリニューアルに向けた改良工事が実施されるほか,スマートフォン用アプリ「西武線アプリ」の機能強化によるサービス向上も実施される.
環境対策としては,駅や車両へのLED照明の導入,駅舎補助電源装置の導入が引き続き行なわれる.