JR東日本では,2019(平成31)年4月10日(水)から「JR東日本アプリ」とその外国語版である「JR EAST Train Info」のサービスやデザインを一新した.
「JR東日本アプリ」は,2014(平成26)年3月のサービス開始以来,順次,機能を追加してきたが,一方で「操作のわかりにくさ」「通信時間の長さ」といった課題があり,それらを改善するため試験アプリ「GO! by Train」をリリースし,「JR東日本アプリ」のリニューアルプロジェクトを進めていた.
今回のアプリデザインやプログラムの開発は,IDEO TokyoとPivotalジャパン株式会社の2社の協力により実現した.新しいアプリでは「ルート検索」を基本機能に,ルートを選ぶと運行情報や遅れ時分が表示される.また日本語版は,利用が多い列車位置情報も,よりスムーズに確認できるほか,外国語版は,訪日外国人が最も活用する「ルート検索」と「路線図」がシンプルに表示されるように改良したほか,韓国語,中国語(簡体・繁体)を加え,4ヵ国語に対応する.
さらに,今回のサービス一新でルート検索を基本機能とするにあたり,より一層きめの細かい情報を提供していくために,日本語版アプリの経路検索エンジンにヴァル研究所の「駅すぱあと」を採用した.JR東日本では今後もヴァル研究所とシステム開発,データ連携などを通じたサービス提供について相互協力していくとしている.
このほかJR東日本では,鉄道に加え徒歩,タクシー,路線バス,バイクシェアなどを利用したシームレスなルート案内を,リアルタイム情報も加味して提供し,予約や決済などを一元的に提供する「MaaS」(Mobility as a Service)の構築を目指しており,「JR東日本アプリ」は今後,出発地から目的地までシームレスなルート案内を目指し,「MaaS」の主要な役割も果たしていくとしている.また,エキナカ店舗や駅周辺の施設,JR東日本エリア各地で取り組む観光振興(デスティネーションキャンペーンなど)に関する情報提供を予定しているほか,複数の交通手段(バイクシェア・タクシー)をひとつのアプリで利用する実証実験として2018(平成30)年夏から展開している「Ringo Pass」などと連携したサービスを検討している.
なお,各アプリとも4月10日(水)以降にそれぞれダウンロードが可能となっており,すでに各アプリをインストール済みの場合は,最新版へのアップデートが必要となる.
写真はいずれもJR東日本のニュースリリースから