小田急電鉄は,小田原線向ヶ丘遊園駅南口駅舎と駅構内こ線橋について,2019(平成31)年4月1日(月)にリニューアルオープンすると発表した.
向ヶ丘遊園駅は,開業当時から残る唯一のマンサード屋根を有する駅舎や,南北の駅舎をつなぐ,こ線橋,ホームの柱や「はり」の一部に廃材となったレールを使用しているなど,同社の歴史を今に残す貴重な駅のひとつとなっている.また,駅周囲には広大な生田緑地が広がり,多摩川にも近く,東京近郊でありながら豊かな自然に恵まれた環境であり,川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムやバラ苑,日本民家園,川崎市岡本太郎美術館など,レジャーや文化施設の最寄り駅でもある.
同社では,向ヶ丘遊園駅をこうしたエリアの玄関口としてふさわしい駅にするため,歴史や自然との調和を意識した「ナチュラル・レトロモダン」をコンセプトとした駅舎のリニューアルを実施.南口駅舎については,マンサード屋根の特徴を取り入れた外観とするとともに,駅やこ線橋内の照明や壁面の色彩をレトロ感のある茶系統とすることで,地域住民や駅利用客から愛され親しまれる駅を目指す.
なお,2019年度にはマンサード屋根を有する北口駅舎についても,原形を保存しながら外装を一新するリニューアルを予定し,さらに,2023年度竣工(予定)を目指し,向ヶ丘遊園跡地を「人と自然が回復しあう丘」をコンセプトとした開発計画を進める.
写真はいずれも小田急電鉄提供