JR東海,2019年度の重点施策を決定

JR東海 N700系1000番台「N700A」

写真:JR東海N700系1000番台「N700A」 編集部撮影 JR東海・浜松工場にて 2012-8-21 (取材協力:JR東海)

JR東海は,2018(平成30)年度の重点施策を発表した.

 2019年度も,安全・安定輸送を優先し,東海道新幹線の脱線・逸脱防止対策をはじめとする地震対策,土木構造物の大規模改修工事を実施する.輸送サービスの充実として,新幹線関連は「のぞみ10本ダイヤ」を活用して,需要にあわせ,より弾力的な列車設定に引き続き取り組む.また,N700A(3次車)の投入を完了し,東海道新幹線全列車の最高速度を285km/h化することにより,利便性・安定性をさらに高めるダイヤ改正を2020年春に実施するなど,輸送サービスを充実させる.あわせて,2020年度に予定している次期新幹線車両N700Sの営業運転開始に向けた準備を進める.在来線関連では,“しなの”・“ひだ”などの特急列車について,引き続き需要にあわせた増発や増結を行なう.
 安全対策については,東海道新幹線新大阪駅の20〜26番線へのホーム可動柵設置工事を進める.在来線では,金山駅の東海道本線ホームへの可動柵設置工事と東海道本線袋井—磐田間に設置予定の御厨駅開業に向け,建設・諸準備を進める.さらに在来線ホームについては,内方線付き点状ブロックの整備対象を乗降1千人以上の駅に拡大し,取替えを進めるほか,エレベータや多機能トイレの設置などバリアフリー設備の整備を推進する.

JR東海 N700S確認試験車

写真:JR東海N700S確認試験車  編集部撮影  浜松工場にて  2018-3-10(取材協力:JR東海)

 技術開発などについては,「N700S」確認試験車による長期耐久試験や360km/hでの速度向上試験を行なう.在来線では,ハイブリッド方式による在来線次期特急車両の試験走行車を新製し,走行試験を開始する.また,状態監視技術などを活用した検査や保守の高度化・省力化,および設備の維持更新におけるコストダウンにつながる技術開発や,地震や豪雨などの各種災害に対して,より安全性を高めるための技術開発を行なう.
 超電導リニアによる中央新幹線計画については,山梨リニア実験線において,営業線仕様の車両と設備により,2編成を交互に運用し,引き続き長距離走行試験を実施する.あわせて営業車両の仕様策定に向けた改良形試験車を製作し,営業運転に対応した保守体系の確立に向けた実証などを進めるとともに,さらなる超電導リニア技術のブラッシュアップと営業線の建設・運営・保守のコストダウンにを行なう.また,高速鉄道システムの海外展開についても引き続き推進する.
 このほか,関連事業については,JRセントラルタワーズとJRゲートタワーを一体的に運営し,相乗効果を発揮することで,収益拡大を図る.

2019年3月22日掲載