叡山電鉄は,デオ722のリニューアル工事が完了し,2019(平成31)年3月21日(木祝)から営業運転を開始すると発表した.
700系はおもに1両単行で運用されていて,叡電で初めて冷房装置を搭載し,ワンマン運転も対応可能な車両.細かな仕様の違いにより,デオ710形(2両),デオ720形(4両),デオ730形(2両)の3種類に分かれている.1987(昭和62)年7月の営業運転開始から30年以上が経過したため,リニューアルが行なわれることとなった.
今回のリニューアルでは,座席の取替えをはじめとするインテリアの更新,車いす・ベビーカースペースの設置といったバリアフリーへの配慮や座席のカラー変更による優先座席の明確化,車内灯・前照灯・行先表示器などへのLED採用による省エネルギー化が実施された.また,車体前面の鋼板を厚くし,台枠下部覆い(スカート)を新設するなど,安全性の向上が図られている.今回リニューアルが行なわれたデオ722については,外装デザインは沿線の神社仏閣をイメージした「朱色」が採用されている.
営業運転初日の3月21日(木祝)は,出町柳9時52分発八瀬比叡山口行きの列車から営業運転を開始し,翌日以降の平日はおもに鞍馬線を中心に運用される予定.
残る700系車両についても順次リニューアル工事が行なわれる予定.
写真はいずれも叡山電鉄提供