鉄道ファン2024年6月号(通巻758号)
『鉄道ファン』2024年6月号
2024年4月19日発売
定価1250円(税込)
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JR東海,次期特急車両のデザインを発表

JR東海,次期特急車両のデザインを発表

JR東海は,特急“ひだ”・“南紀”に使用しているキハ85系の取替えを見据え,2019年末に走行試験を開始する予定のハイブリッド方式の次期特急車両(試験走行車)について,デザインと安全性を高めるために新たに導入する技術を発表した.

 デザインは,飛騨・南紀地区をイメージした「和」をコンセプトとしている.エクステリアは,「漆器の持つまろやかさや艶のある質感」をコンセプトとし,とくに先頭車の前面,上部,照明を滑らかな曲線形状にすることで「和」を表現するとともに,車両の前面から側面に繋がるオレンジ色の帯を曲線にして「躍動感」を表現したものとする.

グリーン車の内装イメージ

グリーン車の内装イメージ

普通車の内装イメージ

普通車の内装イメージ

 インテリアは,グリーン車は「落ち着いた上質感」,普通車は「明るいワクワク感」をテーマとする.室内に木目調の内装材を採用することで「木のぬくもり」を演出する.グリーン車の腰掛は,沿線の新緑と,美しい川や夕暮れの紫の空をグラデーションで表現したデザイン.普通車の腰掛は,沿線の紅葉と,祭り・花火のイメージをグラデーションで表現したデザインとする.車両設備は,快適性・利便性を追求し,全座席にコンセントを設けるほか,温水洗浄機能付洋式トイレ,客室内荷物スペース,防犯カメラ(客室・デッキ),セミアクティブダンパ(グリーン車)を設置する.

JR東海,次期特急車両のデザインを発表

 エンジンで発電した電力と蓄電池に貯めた電力を組み合わせ,モータを回して走行することで,安全性・快適性の向上や環境負荷の低減が期待できるハイブリッド方式を採用するほか,一体成型による新形台車枠,振動検知装置,車両・地上間のデータ通信など,安全性を向上するための装置を搭載する.
 今後は,2019年末に試験走行車が完成したあと,1年間を目途にハイブリッド技術の確立に向けた基本性能試験,長期耐久試験などを実施する計画.量産車については2022年度を目標に投入する方向で検討が進められている.

写真はいずれもJR東海のニュースリリースから

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