JR東日本では,山手線のE235系を使用し,ATO(自動列車運転装置)などの走行試験を実施すると発表した.
同社では,グループ経営ビジョン「変革2027」に掲げる「ドライバレス運転」の実現のために開発を進めており,その一環として実施するもの.現在開発しているATOは,一般的なATO機能に加え,運行条件(列車の遅れや急きょの徐行など)を反映し,最適な運転を行なう高性能なものとなる.
試験はE235系1編成を使用し,2018(平成30)年12月29日(土)・30日(日),2019(平成31)年1月5日(土)・6日(日)の計4日間,いずれも終電後に山手線全線(34.5㎞)で実施する.加速,惰行,減速など車両の制御機能と乗り心地の確認のほか,想定される様々な走行パターンを用いて試験を実施する.
あわせて,運転士が運転に関するさまざまな情報をより安全に得られるようにするため,運転士が運転中に必要な情報を運転台の前方に直接投影するヘッドアップディスプレイの試験を実施し,その評価や課題の抽出を行なう.
写真上:JR東日本E235系 編集部撮影 東京総合車両センターにて 2015-3-28(取材協力:JR東日本)
写真中:一般的なATOと開発中のATOの走行パターンの比較(JR東日本のニュースリリースから)
写真下:ヘッドアップディスプレイのイメージ(JR東日本のニュースリリースから)