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特集 新幹線最前線2025
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あいの風とやま鉄道,413系を改造した観光列車「一万三千尺物語」を導入

あいの風とやま鉄道,413系を改造した観光列車「一万三千尺物語」を導入

あいの風とやま鉄道では,同社の413系を改造した観光列車を導入すると発表した.
 列車名は「一万三千尺物語(英語名:The Story of 13000 feet)」とし,標高3000mの立山連峰から深さ1000mに至る富山湾の高低差4000m(=13000尺)を表現.また,日本アルプスを歌った「アルプス一万尺」にちなんだものとなっている.
 デザインは,標高3000mの立山連峰の美しい稜線と,深海1000mの富山湾を車体全体で表現.オレンジ色の朝日によって色づく立山と富山湾をイメージし,乗客に高低差が生み出す富山の自然の恵みと雄大さを存分に感じてもらえるように,という願いが込められている.

1号車 カウンター席+ボックス席

1号車はカウンター席とボックス席が設置される

2号車 カウンター

2号車のカウンターのイメージ

3号車 ボックス席

3号車のボックス席のイメージ

 車内は,旧国鉄車両413系の歴史的情緒と,富山独特の自然的風雅を調和させたデザインとし,歴史や自然のぬくもりを感じながら,ゆったりと食事・車窓を楽しめるようにする.天井,テーブルなどに富山県産の「ひみ里山杉」を使用し,「木」と調和した落ち着いた空間に富山湾を意識した「青」をアクセントとして使用.1号車・3号車は客席車両(50席予定)で,山側は立山連峰を一望できる大形窓に変更する.2号車は地酒などのドリンク提供やお土産販売などに対応したカウンターを設置する.また,ウォッシュレットタイプのトイレの設置や無料Wi-Fiサービスの提供も行なう.
 現段階の案として,運転本数は1日あたり2本(富山→泊→富山,富山→高岡→黒部→富山)とし,年間運転日数を土日祝日や夏休みなどを中心に125日程度とする.食事やサービスについては,県産食材を活用した料理(富山湾鮨や和風創作料理)を提供するほか,立山連峰や富山湾など富山県の観光PRやおもてなしサービス(ガイドによる説明など)を行なう.また,県産品の展示・販売や富山ならではの土産品の配付なども実施する予定.なお,料金は現在検討中で,ダイヤや料理の詳細は2018(平成30)年12月に発表される予定.
 観光列車「一万三千尺物語」は,2018(平成30)年12月中旬まで車両の改造工事を実施し,富山駅の下り線高架化工事完了後の2019年春に投入予定としている.

写真はいずれもあいの風とやま鉄道のWEBサイトから

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