東芝インフラシステムズは,同社が納入した永久磁石同期電動機(Permanent Magnet Synchronous Motor,以下PMSM)を採用した釜山交通公社の新形車両5編成(40両)が営業運転を開始したと発表した.今回,運転を開始したのは,韓国釜山市の南北を約40kmにわたって縦断する地下鉄1号線の新形車両であり,同国として初めてのPMSM搭載車両となる.
東芝インフラシステムズは,車両を製作した現代ロテム社に,PMSMおよびそれを制御するけん引インバーター用主要部材を宇進産電社経由で納品.この主回路システムは,従来のシステムに対して30%以上の消費電力量削減が見込まれている.
PMSMは回転子に永久磁石を使用した高効率電動機で,電動機内部の発熱量が減ることから,「全閉自冷式」を採用している.この結果,低騒音化と内部への塵埃侵入が防止されることによる低保守化が実現されている.
東芝インフラシステムズでは,2006(平成18)年にPMSMを実用化して以降,海外においてはシンガポールの鉄道事業者であるSMRT(Singapore Mass Rapid Transit)社に納入しており,今回の納入は海外の鉄道事業者として2例目の事例となる.
写真はいずれも東芝インフラシステムズのニュースリリースから