阪急電鉄では,阪急京都線洛西口駅付近の連続立体交差化事業(鉄道高架化)により生み出された高架下の空間(総延長約1km,面積約11200平方メートル)について,同エリア全体の名称を「TauT(トート)阪急洛西口」とするとともに,第1期エリアとして洛西口駅付近を2018(平成30)年秋に先行開業させると発表した.
阪急電鉄と京都市では,「洛西口~桂駅間プロジェクト」として,西京区エリアの活性化や持続的発展に寄与するために相互に協力していくことを確認し,2015(平成27)年12月に包括的連携協定を締結している.
開発コンセプトは「行きたい住みたいKYOTO洛西口〜ヒトとヒトをつなぐエキはマチの縁側〜」とし,駅周辺住民や駅利用者の利便性の向上を図りながら,訪れる人々の交流を促進するエリアとなることを目指し,「地域の魅力を再発見する」「遊びを通じて学ぶ」「新たな文化を共に育む」の3つのコンセプトをもとに高架下エリアのゾーニングを検討する.また,地域の魅力を発信するとともに,行きたい街・住みたい街としての魅力を高め,「訪れたい」「新たに住みたい」「将来にわたって住み続けたい」と思えるエリアを目指す.
名称の「TauT(トート)」には,「ヒトとヒトをつなぐ」エリアにしたいという想いを表現している.「人―人」がカタカナ表記の「トート」とも読めることや,「T」を高架の柱に見立てて,その間で人が「au(あう)」ことを,それぞれデザインでイメージした.また,英単語の「taught(teachの過去分詞形)」の響きを連想し,「教えあう、学びあう」エリアにしたいという願いも込められている.
2018(平成30)年秋に先行開業する洛西口駅付近の第1期エリアは,鉄骨造・地上1階建てで,物販・食物販・飲食店舗やATM・駐輪場などの設置を予定している.このエリアは,「地域の魅力を再発見するエリア」と位置付け,洛西口駅の利便性向上につながるサービス業態だけでなく,地元京都で人気の飲食・食物販の店舗誘致も予定している.これにより,駅を中心ににぎわいを創出し,人が集まり交流することで,地域の活性化を図る.なお,各店舗の概要は2018(平成30)年夏ごろに発表される予定.