東京地下鉄(東京メトロ)は,リニューアル工事が終了した上野駅を,2017(平成29)年12月14(木)未明に報道陣に公開した.
上野駅は「美術館のある街」をコンセプトにリニューアルが行なわれ,銀座線は,歴史にフォーカスした古き良き重厚な造りの美術館空間,日比谷線は,現代的でモダンな美術館空間をコンセプトにデザインされている.
リニューアルにともない,銀座線上野駅構内には,駅ナカ「Echika fit上野」がオープン,フリースペースも使用が開始された.「Echika fit上野」はJR上野駅方面改札に面しておりカフェなど5店舗が営業する.フリースペースは,1番ホームへの階段を見下ろす位置にあり,地下鉄のシンボルとなっているマーキュリー像が設置されている.トイレも一新され,女性用パウダールームには,女性が化粧の確認をしやすいよう,照明を組み込んだ鏡が設置されている.
銀座線ホームは,石造りの美術館をイメージした重厚な造りとなっており,東洋初の地下鉄として開業した当時のポスター,開業時から1993(平成5)年まで66年間使用された第三軌条,1974(昭和49)年から2017(平成29)年まで軌道内に設置されていた列車接近表示器などがアーカイブとして展示されている.また,JR上野駅方面改札には,開業時に使用されていたターンスタイル改札のモニュメントが設置されている.これは,毎時0分から30秒間,照明が変化し,音楽とともに回転する演出が行なわれる.
なお,一部の通路においては,今後,バリアフリー工事がおって行なわれる予定となっている.
写真:百々貴俊撮影 上野にて 2017-12-14(取材協力:東京地下鉄)