小田急電鉄では,2018(平成30)年2月から,江ノ島線の片瀬江ノ島駅舎の建て替えを含めた,駅全体の改良工事に着手すると発表した.
片瀬江ノ島駅は1929(昭和4)年に建設されて以来,竜宮城をイメージしたユニークなデザインが好評で,1999(平成11)年には「関東の駅100選」にも選定されている.また,駅が所在する江の島エリアは神奈川県でも有数の行楽地・観光地であるため,多くの利用客がある.
今回の改良工事では,現在の竜宮城の雰囲気を踏襲しつつ,「竜宮造り」という神社仏閣の技法を採用した本格的な造りとすることで,遊び心と同時に品格を備えた姿にデザインとした.また,ホーム屋根を現在のスレート屋根から,人工繊維による半透明の材料で自然光を採り入れ,明るい空間を構成できる「テント膜屋根」と耐久性に優れた「折板屋根」に変更することで,駅舎と連動した美しい屋根とし,ホームの快適性を向上させる.
このほか,コンコースを現在よりも約25%広くして構内の回遊性を高める.また,トイレの全面リニューアルにより,男性・女性トイレともに個室数を増設するほか,現在1ヵ所の多目的トイレを,男女トイレ内にそれぞれ設置する.さらに,女性用パウダーコーナーを新設するなど,利便性を向上させる.
工事完了は2020年5月を予定しており,小田急電鉄は,国内外問わず,多くの観光客に来てもらえる駅を目指すとしている.
小田急,片瀬江ノ島駅駅舎を建て替え
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