JR東日本大宮支社は,現在日光線で運行されている205系車両のうちの1編成を改造した観光車両を導入すると発表した.
列車の愛称は「いろは」とし,日光の名所のひとつである「いろは坂」と「物事のいろは」をかけ合わせたほか,日光への旅の始まりである日光線の車内で,日光のさまざまな魅力を感じてもらいたいという思いを込めている.
ロゴマークは,いろは坂の頭文字である「い」をモチーフに,いろは坂の48のカーブを表現する48色で彩りを加えている.背景は日光線の路線カラーであるクラシックルビーブラウンを配色し,形状はいろはの頭文字の「I(アイ)」とレールの断面をイメージしている.
エクステリアデザインは,日光線沿線の魅力を外装デザインに取り入れるとともに,日光線のイメージである「レトロ」を意識したものとし,日光エリアの自然や観光リソース(キスゲ,華厳の滝,男体山・中禅寺湖),日光の社寺の彫刻などで扱われるさまざまな動物(龍・鳳凰・唐獅子)をモチーフとしたイラストを側面に配置する.また,和の色使い(黒色・黄金色・灰桜色など)で,訪日外国人を意識したジャポネスク風かつモダンなデザインとする.
車内は木目調で,シートモケットもクラシックルビーブラウンをベースとした配色で落ち着いた雰囲気とし,木を使用したつり革に変更する(優先席付近を除く).また,ドア上に案内表示器を新設して外国語表記に対応するとともに,客室内蛍光灯のLED化,車いすスペース増設(1→2ヵ所)など,バリアフリーの強化も行なうほか,「Free Wi-Fi」も提供する.なお,乗降口は片側2扉にして車内空間を確保する.
観光車両「いろは」は,『「本物の出会い 栃木」デスティネーションキャンペーン』の開催にあわせて,2018(平成30)年4月1日(日)から日光線に投入予定で,日光線で定期列車として運転するほか,観光シーズンなどには栃木県内を中心とした路線で,臨時列車としても運転する.
写真:JR東日本大宮支社のニュースリリースから