日本信号は,アルゼンチン・ブエノスアイレス近郊線網向けの自動列車停止装置(以下,ATS)を,丸紅から受注したと発表した.
今回の受注は,アルゼンチン国営鉄道管理公団(Administración de Infraestructuras Ferroviarias S. E)と丸紅が2016(平成28)年に締結したATSの納入契約にもとづくもので,2017(平成29)年5月に,株式会社国際協力銀行とアルゼンチン共和国政府との間で融資契約が締結されたことを受け,丸紅と日本信号との間で機器供給契約を締結した.
近郊線網はロカ線,サルミエント線,サン・マルティン線,ベルグラーノ北線,ミトレ線,ウルキサ線,ベルグラーノ南線,トレン・デ・ラ・コスタ線の8路線から構成される,総路線距離700km超の都市鉄道網で,日本信号はこれら8路線を走行する車両280編成用のATS車上装置および地上装置一式を納入する.
丸紅と日本信号では,これまでにも1981(昭和56)年と2015(平成27)年に,近郊線網のロカ線向けにATSを納入しており,同ATSは現在に至るまで30年以上にわたり,ロカ線の安全運行に寄与している.今回の全路線へのATS導入も,近郊線網における列車事故の防止に大きく貢献することが期待されている.
写真:ロカ線の車両(日本信号のニュースリリースから)