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特集 新幹線最前線2025
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鉄道総研,トンネルの新たなひび割れ検出方法を開発

開発した手法を用いたひび割れ有無の識別結果

開発した手法を用いたひび割れ有無の識別結果

画像処理によるひび割れの検出結果

画像処理によるひび割れの検出結果

公益財団法人鉄道総合技術研究所では,トンネル覆工面のひび割れ検出手法を新たに開発したと発表した.
 今回開発した手法は,機械学習の一種である「ディープラーニング※」を適用し,ひび割れがある画像とない画像とをコンピュータに学習させ,コンピュータがひび割れの有無の識別をできるようにしたものである.また,この手法では,学習したコンピュータにトンネル覆工面の画像を診断させ,ひび割れありと識別した画像に対し,詳細なひび割れ検出の画像処理を行なう.さらに,トンネル撮影車などでレーザ光により撮影した鉄道トンネル内部の覆工面全体の画像を一括で自動処理して,幅0.5mm以上のひび割れを83%以上の確率で検出が可能となったほか,トンネル1km当たりの画像に対して約15分でひび割れの検出が可能となった.なお,パソコンにより,現場事務所での処理が可能であるなど,トンネルの維持管理作業の効率化を実現している.
 従来のは,画像処理プログラムでトンネル覆工面のひび割れなどの変状を検出するには,トンネル形状や覆工面の汚れの状態などに応じたパラメータ調整のための,経験に基づくノウハウが必要であった.また,画像処理において,トンネル覆工面に設置された信号ケーブル,架線,付帯物や目地などをひび割れと誤検出することがあり,これらの処理に労力を要していた.
※「ディープラーニング」とは,人間の脳にある神経系を模倣したニューラルネットワークというアルゴリズムにおいて,入力層と出力層の間の中間層を多層にすることにより,複雑な問題を解決できるようにした機械学習の分析手法のひとつである.今回開発した手法は,この「ディープラーニング」を用いて,コンピュータにひび割れがある画像とない画像とを反復して学習させ,ひび割れがある画像とない画像の,それぞれの規則性やパターンなどの特徴を見つけだせるようにして,人間の判断に近い形でひび割れの有無を識別できるようにしている.

写真はいずれも鉄道総研のニュースリリースから

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