鉄道ファン2024年11月号(通巻763号)
『鉄道ファン』2024年11月号
2024年9月20日発売
定価1250円(税込)
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特集 国鉄特急形電車ストーリー
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「HIGH RAIL 1375」が公開される

「HIGH RAIL 1375」が公開される

2017(平成29)年6月21日(水),小海線の新形観光列車「HIGH RAIL 1375」が報道陣に公開された.
 「HIGH RAIL 1375」はキハ112-711とキハ103-711による2両編成.キハ112-711はキハ110-108を,キハ103-711はキハ100-29を,それぞれ長野総合車両センターで改造したもの.愛称の「HIGH RAIL 1375」は,小海線の特徴である標高の高さを表す「HIGH」と,線路の「RAIL」,そして野辺山駅から清里駅にかかるJR線標高最高地点「1375m」を組み合わせて名付けられた.

1号車のキハ112-711

写真:1号車車内.腰掛の配置は左右非対称.腰掛設置部の床はハイデッカー化されている.

 エクステリアは,車体をキャンバスに見たて,金属風の質感を生かしながら,小海線の夜空・車窓に流れる八ヶ岳の山々をモチーフにデザインされている.1号車のキハ112-711は,定員29名.車内にはボックスシート8席,ペアシート14席,シングルシート7席,物販カウンターが設置されている.2号車のキハ103-711は,定員21名.車内にはリクライニングシート21席(2人掛×9,1人掛×3)と,「ギャラリー HIGH RAIL」,トイレが設置される.ロゴデザインをアクセントに四季の星々をあしらった座席,金属風の質感をベースにしたリベット調の窓枠,アート調の装飾を施した黒板風の壁面など,随所に意匠を凝らしたインテリアとなっている.

「ギャラリーHIGH RAIL」

写真:ギャラリー HIGHRAIL 天井部にはCGによって星空を再現.マガジンラックには宇宙に関する書籍が集められている.

 車内では,天文関連書籍が展示されるほか,「ギャラリーHIGH RAIL」には半球形ドーム形天井設置され,星空の映像が映し出される.また,Wi‐Fiによるオリジナル車内コンテンツの配信が実施される.
 「HIGH RAIL 1375」は,臨時快速“HIGH RAIL”1号(小淵沢10:30発→小諸12:31着),“HIGH RAIL”2号(小諸14:22発→小淵沢16:54着),“HIGH RAIL 星空”(小淵沢18:20発→小諸21:51着)として運転される.運転日は.7月1日(土)〜7月17日(月祝)の金・土・日・祝日,7月21日(金)〜9月3日(日)に火曜を除く毎日,9月8日(金)〜9月30日(土)の金・土・日・祝日となっている.全車指定席(禁煙)のため,乗車には座席指定券(おとな820円・こども410円)が必要で,一般発売のほか旅行商品での発売も行なわれる.

“HIGH RAIL”1号では「オリジナルブランチ」,“HIGH RAIL”2号では「スイーツ」の提供が行なわれる.

写真:野菜とチーズのサンドイッチをメインにしたブランチと地元老舗菓子店プロデュースのスイーツ.ブランチは,やはり地元の職人によってプロデュースされ,地産の食材を使用見た目にも楽しい一品に仕上げられている.スイーツも,地産の食材を使い,季節によって内容が変えられる.

 “HIGH RAIL”1号では「オリジナルブランチ」,“HIGH RAIL”2号では「スイーツ」が提供される.これらの食事は事前申込みが必要となっている.“HIGH RAIL 星空”は,野辺山駅に1時間ほど停車し,小海線沿線の星空案内人の説明を受けられる星空観察会が実施される予定.

写真:池口英司(記事:編集部)

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