JR東日本では,デザインの検討を重ねてきたクルーズトレインのイメージを発表した.
デザインは,「時間と空間の移り変わりを楽しむ列車」をデザインコンセプトとし,KEN OKUYAMA DESIGNの奥山清行氏のプロデュースにより,旅行中に乗客が快適に過ごすためのインテリアや,JR東日本のフラッグシップ列車としてふさわしいエクステリアデザインについて検討が進められた.
編成は,先頭車(展望エリア付き動力車)2両,パブリックスペースとしてラウンジ車1両とダイニング車1両,パーソナルスペースとして客室のデラックススイート車1両とスイート車5両の,計10両で構成される.
先頭車は,ダイナミックに流れる自然の景観を感じられるよう,ガラス張りの形状とする.7号車のラウンジ車両には,大きなエントランスドアを設け,ラウンジ全体を覆う樹木のような有機的な窓を配し,ラウンジは,エリア中央のエントランスから車内に入ると,ホテルを感じさせるおもてなしや旅の高揚感,非日常感を醸し出す空間とする.6号車のダイニング車両は流れる車窓を見ながら,土地の旬を食し,この旅をともにする人たちと語らう時間を演出する.デラックススイートルームはメゾネットタイプとフラットタイプ各1室,計2室が5号車に配置される.メゾネットタイプは,景観を楽しめるスケール感のある階上部と,クローズした空間が安心感をもたらす階下部の構成.一方のフラットタイプは,メゾネットタイプとは違う,表情豊かで上質な空間を演出するデザインとする.スイートルームは,2〜4号車,8・9号車に各3室,計15室で,うち1室はバリアフリーに対応.きめ細やかな日本の美意識をモダンな意匠に盛り込みながら,フラットなフロア構成による穏やかな空間で,安らぎと開放感を演出したデザインとする.
クルーズトレインの運行開始は2017(平成29)年春ごろの予定で,2014(平成26)年6月下旬にはクルーズトレイン専用のWEBサイトが開設される.
写真:クルーズトレインのエクステリアイメージと展望エリアのインテリアイメージ(JR東日本のニュースリリースから)