著者名から,本書は「関西,阪急に関する物語かな?」と予感しましたが,まったくそうではありません.内田百閒,宮脇俊三といった鉄道紀行作家へのオマージュが注がれた鉄道エッセイです.とても柔らかく,読みやすい語り口調で,いつの間にか著者のペースで旅が始まり,それに引き込まれてしまいます.記述は,著者の自宅の最寄り駅である流山駅から流鉄線に乗ることから始まり,首都圏を中心とした53路線におよび,何の変哲もないごく日常の鉄道風景が,とても興味深く,しかも大切に描かれています.
著者 | 梅田十三 |
発行 | 現代書館 |
仕様 | 四六判 272ページ |
定価 | 本体1800円+税 |
発売日 | 2015年1月27日 |
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