紀行作家の宮脇俊三さんと,国鉄工作局のデザイナーで画家の黒岩保美さんによる鉄道絵本『御殿場線ものがたり』が,このたび復刻刊行されました.丹那トンネルが開通する前の「箱根越え」で見られた,特急“つばめ”号の後押しをする補助機関車の苦闘を中心に,御殿場線の歴史を浮き彫りにしたものです.これは宮脇さんの含蓄にあふれた文章と,黒岩さんの的確で魅力的な絵がみごとに調和し,鉄道絵本では屈指の名作とされていますが,最初に福音館書店の月刊誌『たくさんのふしぎ』で発表されてから約30年が経過し,平成の鉄道愛好者には幻の絵本となって久しいものでした.それが今回の復刊でよみがえったわけで,これを機会にぜひ大勢の皆さんにご覧になっていただきたいと願うしだいです.
著者 | 宮脇俊三(文).黒岩保美(絵) |
発行 | 復刊ドットコム |
仕様 | A4変形判(上製) 40ページ |
定価 | 本体2000円+税 |
発売日 | 2015年12月12日 |
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