▲「SAKULaLa」を活用した顔認証改札の利用イメージ
日立製作所と東武鉄道・オムロンソーシアルソリューションズ・日本信号・東芝・パナソニック コネクトの6社は,生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を活用し,国内の主要な自動改札機と連携可能なウォークスルー形顔認証改札の仕組みを開発したと発表した.
▲3社の顔認証改札機・既存改札機の概要
これは,既存の改札機に顔認証用のカメラを追加設置してネットワークに接続することで,改札機本体を更新することなく顔認証機能を追加できるもの.国内の自動改札機市場で高いシェアを持つオムロン,日本信号,東芝の3社の機体に対応した汎用的なシステム基盤を構築したことで,多くの鉄道事業者において導入が可能となった.
▲東武池袋駅の既存の改札機(左)と顔認証機能アドオン後の改札機
最初の事例として,2026(令和8)年7月15日(水)から1日平均約42万人の乗降人員(2025年度実績)がある東武東上線の池袋駅や上板橋駅において本仕組みを用いた改札の稼働を開始する.交通量の多い環境下において,処理速度や運用方法の検証を進める.
▲PBIの特長
技術構成としては,パナソニック コネクトの顔認証技術と,日立製作所独自の暗号化技術である「公開型生体認証基盤(PBI)」を融合させている.生体情報を復元不可能な形に暗号化して管理することで安全性を担保しつつ,駅の利用環境に対応するレスポンス性能を確保している.
会員情報を一元管理する「SAKULaLa」のプラットフォームを介して認証を行なうため,サービスを導入する鉄道事業者は利用者から個人情報または生体情報を直接取得・保持する必要がない.利用者は一度の登録で,この仕組みを導入している異なる鉄道会社間を共通して利用できる仕様となっている.なお,本顔認証改札の利用にあたっては定期券の所持が必要となる.
東武鉄道と日立製作所は,2025(令和7)年11月13日(木)の東武宇都宮線などでの先行施策,また2026(令和8)年5月27日(水)の東武宇都宮駅におけるウォークスルー形改札の稼働を経て運用の検証を行なってきた.
今後は,2026(令和8)年9月までに東武アーバンパークラインの船橋駅と馬込沢駅へ,この仕組みを導入するほか,2026(令和8)年度中にはICカードと併用できる顔認証改札機を開発し,東武線の一部路線へ導入する予定である.さらに2027(令和9)年度以降は,東武線内での設置箇所拡大や,ほかの鉄道事業者への導入拡大を目指すとしている.
両社は今後,池袋駅での運用実績をもとに,東武百貨店をはじめとする駅周辺の商業施設や飲食店における決済・本人確認などへも「SAKULaLa」の導入を進め,移動から購買までを網羅するサービス基盤の構築と,他業界のパートナー企業との連携強化を図るとしている.
画像提供:日立製作所













