鉄道ファン2026年8月号(通巻784号)
『鉄道ファン』2026年8月号
2026年6月19日発売
特別定価1400円(税込)

BIPROGY・JR北海道,富良野線・石北本線の踏切でIoTを用いた遠隔監視システムの実証実験を開始

JR北海道 H100形量産車

写真:JR北海道H100形量産車  加藤 勝撮影  苗穂運転所にて  2019-12-13(取材協力:JR北海道)

BIPROGYとJR北海道は,IoT技術と携帯通信網を活用した「踏切遠隔監視システム」の実証実験を,富良野線と石北本線の160ヵ所で開始すると発表した.

 両社は2027(令和9)年度に現行の有線回線による踏切監視システムからの切替えを予定しており,2026(令和8)年度から実証実験を行なって運用面や設備面の確認を進める.
 JR北海道は,2027(令和9)年度に予定されている富良野線と石北本線の関連システム更新に向けて,有線回線に依存しない踏切設備の監視手法を検討していた.BIPROGYは,東邦電機工業製の踏切動作ログ記録装置(VAM)のデータを遠隔監視するサービスを2019(平成31)年4月から提供しており,今回のシステムはその技術をベースにJR北海道の業務要件にあわせて一部改良したものとなる.

BIPROGY・JR北海道,富良野線・石北本線の踏切でIoTを用いた遠隔監視システムの実証実験を開始

▲システム概要

 従来の有線回線を用いたシステムでは,指令所や駅などが取得できる情報は「踏切故障」の発生通知のみであり,詳細な状況把握には現地での確認が必要であった.新システムでは,踏切の器具箱に監視子機を設置し,VAMのデータを携帯通信経由で「BIPROGYデータセンター(クラウド基盤)」へ送信する.
 これにより,指令所はインターネットを介した専用の集中監視画面から,遠隔で詳細な故障状況を把握することが可能となる.故障発生時に事前の状況把握ができるため,現場への作業指示を適切に行なうことができ,保守業務の円滑化につながる.また,通信に携帯回線を使用するため有線回線の敷設が不要となり,山間部などの施工が困難なエリアにおいても,従来の集中監視方式と比較して設置コストを抑制できる.
 両社では,本実証実験を通じて新システムの導入に向けた検証を行ない,鉄道の安全・安定輸送の向上を図るとしている.

一部画像はBIPROGY・JR北海道 共同ニュースリリースから

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