鉄道ファン2026年6月号(通巻782号)
『鉄道ファン』2026年6月号
2026年4月21日発売
定価1300円(税込)

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

小田急5000形

写真:小田急5000形  編集部撮影  唐木田車庫にて  2019-11-11(取材協力:小田急電鉄)

小田急電鉄は,2026(令和8)年度の設備投資計画を発表した.総額586億円を投じ,「安全対策の強化」「サービスの向上」「持続可能な運営体制の構築」に向けた取り組みを推進する.

 「サービス向上」として,通勤車両の5000形10両編成1本と8両編成2本を新たに導入する.

小田急3000形3次車

写真:小田急3000形3次車  百々貴俊撮影  開成—栢山間にて  2019-10-1

 6両編成の3000形については,引き続き3本を対象にリニューアルを実施し,各車両に車いす・ベビーカースペースを設置する.あわせて,搭載する防犯カメラは,映像を運輸司令所など離れた場所からリアルタイムに確認できる機能を有しており,緊急時における迅速な対応や正確な状況把握を可能にする.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲新形ロマンスカー「80000形」のイメージ

 特急ロマンスカー・30000形「EXE」の代替と50000形「VSE」の後継と位置付ける80000形については,2029(令和11)年3月の運行開始に向けて詳細設計を行なう.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲ホームドアのイメージ(写真は喜多見駅)

 「安全対策の強化」では,「鉄道駅バリアフリー料金制度」や東京都の「ホームドア整備加速緊急対策事業」による補助金などを活用し,経堂駅と和泉多摩川駅の全ホームで2026(令和8)年度中にホームドアの供用を順次開始する.
 また,2027(令和9)年度に南新宿・成城学園前・鶴川・藤沢の各駅,2028(令和10)年度に向ヶ丘遊園・参宮橋の各駅で順次ホームドアの整備を予定しており,2032(令和14)年度までに小田原線の新宿—伊勢原間の全駅や多摩線全駅などへの導入を目指す.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲JR相模線こ線橋耐震補強工事箇所

 激甚化する自然災害に備え,海老名—厚木間の「JR相模線こ線橋」や梅ヶ丘—登戸駅間の高架橋などで耐震補強工事を進めるほか,藤沢本町—藤沢間において法面改修工事などを実施し,自然災害への備えを強化する.
 構造物の延命を図るため,継続的に行なってきた酒匂川橋梁(新松田—開成間)での劣化した塗膜の塗替え工事は,2026(令和8)年度に完了する.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲新宿駅完成後の地上ホームイメージ

 駅舎改良工事では,新宿駅で「新宿グランドターミナル構想」の一環として,鉄道運行を継続しながらホーム直上の建物解体・新築工事を進める.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲藤沢駅完成後の自由通路イメージ

 鶴川駅と藤沢駅では自治体と連携した自由通路整備にともなう駅舎の橋上化を進め,藤沢駅では2026(令和8)年度中にホームと橋上駅舎をつなぐエレベータやエスカレータの供用を開始する.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲新たな総合車両所イメージ

 「持続可能な運営体制の構築」として,開設から60年以上が経過し老朽化した「大野総合車両所」の移転計画を進める.小田原線の伊勢原—鶴巻温泉間に新たな総合車両所を整備するため,2026(令和8)年度は用地取得に関する手続きと詳細設計を実施し,鉄道車両検修体制の効率化と高度化を目指す.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲ワンマン運転に向けた工事で整備される設備イメージ

 2030(令和12)年ごろから開始する新宿—相模大野間でのワンマン運転を見据え,運転士が安全な扉操作や出発,案内放送を行なうための車両改造を実施する.あわせて,駅ホーム上の監視カメラの映像を列車の運転台へ伝送する仕組みを構築する.

小田急,2026年度の設備投資計画を発表

▲信号扱い業務の集約のイメージ

 運行管理面では,これまで駅や車両基地で行なっていた信号扱い業務を段階的に運輸司令所へ集約し,一元管理による効率的な運行管理を実現するシステム構築を行なう.
 詳しくは,小田急電鉄ニュースリリースに掲載されている.

画像はすべて小田急電鉄提供

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