
▲図1:従来の鮮明化処理と視認性工場AIによる処理との比較
公益財団法人鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は,降雪や降雨などの悪天候時においても映像の視認性を劇的に向上させる「車両前方視認性向上AI」を開発したと発表した.
鉄道における屋外の確認・監視業務は,自然環境による外乱を大きく受けており,とくに冬期の除雪作業などでは,激しい降雪により視認性が悪化するなか,係員が細心の注意を払いながら目視確認を行なうことから,精神的・身体的な負担が大きくなっている.
また,従来の画像鮮明化技術では雪などのノイズまで強調されてしまう欠点があり,カメラ監視システムの性能低下を招く要因にもなっていた.
開発された「車両前方視認性向上AI」は,カメラ映像から視界不良の原因となる降雪などのノイズを効果的に除去し,鮮明化した映像を出力できる(図1).映像の変化を解析することで,雪の落下速度や密度に関わらずノイズのみを選択的に取り除くことが可能となった.
降雪除去だけでなく,カメラノイズや手ブレ・ボケの補正,低照度環境における明るさ補正も同時に行なうことで,多様な状況下で極めて高い視認性を確保している.
▲開発中の車載システムにおける映像の処理フロー
今後は,除雪作業時の前方確認を補助する車載システムとしての実装を目指し,鉄道事業者と連携して検証を進める予定.将来的には,現在は列車前方映像に特化している本技術を,踏切の監視や設備の定点監視カメラなど,鉄道全体の安全監視システムへ広く適用していく.
画像はすべて公益財団法人鉄道総合技術研究所ニュースリリースから












