鉄道ファン2026年2月号(通巻778号)
『鉄道ファン』2026年2月号
2025年12月19日発売
特別定価1400円(税込)

つくばエクスプレス,3月14日に運賃改定を実施
〜子育て世代向けに小児・通学運賃は値下げへ〜

首都圏新都市鉄道 TX-3000系

写真:首都圏新都市鉄道 TX-3000系  編集部撮影  TX総合基地にて  2019-11-3(取材協力:首都圏新都市鉄道)

つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道は,2025(令和7)年8月に国土交通大臣から鉄道旅客運賃の上限変更が認可されたことを受け,2026(令和8)年3月14日(土)に運賃改定を実施すると発表した.

 今回の改定は昨今の物価高騰に対応しつつ,安全・安定輸送の確保に不可欠な設備投資を継続し,持続可能な経営を行なうために実施される.大人運賃については,IC運賃の初乗りが現行の168円から180円に,最長区間が現行の1205円から1280円へと引き上げられ,きっぷ利用時の初乗りも180円に改定される.
 通勤定期についても,平均割引率が40.6%から37.4%に引き下げられることで実質的な値上げとなる.さらに,3ヵ月定期の割引率が5%から2%に,6ヵ月定期が10%から4%へとそれぞれ引き下げられる計算方法の変更も行なう.

首都圏新都市鉄道 TX-1000系

写真:首都圏新都市鉄道 TX-1000系  編集部撮影  つくばエクスプレス総合車両基地にて  2003-4-25(取材協力:首都圏新都市鉄道)

 子育て世代の沿線定着を支援するため,小児運賃と通学定期には大幅な負担軽減策を実施する.小児普通旅客運賃(IC)は,13キロまでの区間は現行運賃を据え置き,14キロ以降は一律で200円とする均一運賃が導入される.通学定期についても,平均割引率を60.4%から70.0%へと拡大することで全区間において値下げが実施され,特に小児の通学定期は19キロ以降を一律5000円(1ヵ月)に設定する.
 そのほかの変更点として,2026(令和8)年秋に予定されている磁気乗車券の廃止にともない,小児回数乗車券の発売が運賃改定にあわせて終了する.また,大人の入場券・普通乗車券の払戻手数料は現行の170円から180円に変更されるが,小児の入場券や連絡定期券などの払戻手数料については現行のまま据え置く.
 改定日前の3月13日(金)までに購入した各種乗車券は,有効期限まで引き続き利用が可能となる.定期券は有効開始日の14日前から購入できるため,使用開始日が3月14日(土)以降であっても,3月13日(金)までに購入すれば改定前の運賃が適用される.
 詳しくは,首都圏新都市鉄道ニュースリリースに掲載されている.また首都圏新都市鉄道では今後,公式WEBサイトの特設ページや各駅でのパンフレット配布を通じて,詳細な区間別運賃の案内を行なう.

写真はすべてイメージです.

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