写真:JR東日本E131系500番代 編集部撮影 国府津車両センターにて 2021-9-22(取材協力:JR東日本)
JR東日本は,車両側面に設置したカメラの画像をAIで画像解析し,人物を検知するシステムを,相模線(茅ケ崎—橋本間)に導入すると発表した.
▲システム概要
2012(平成24)年からJR東日本研究開発センターでは,ワンマン運転を行なう場合に乗降客を確認するため,車両側面のカメラ映像を運転台に表示する「車載ホームモニタシステム」の開発を進め,2020(令和2)年以降に東北本線や水戸線など各線区で使用されている.2018(平成30)年からは車両側面カメラの画像活用方法に着目し,人物検知機能を開発してきた.
▲乗降確認カメラ
車両側面のカメラ画像を用いて乗降客の車両への接近を検知する場合,カメラから離れた人物は小さく撮影され,検知が難しくなるが,車両前後2つのカメラの画像を統合して判定することで,検知率が低下しない技術を開発した(2024年特許権取得済).
▲導入線区
2023(令和5)年からは相模線で実証試験を実施し,さまざまな時間帯や天候などの条件下における検知状態の検証やAIの機械学習を用いて人物検知機能を習熟させてきました.その結果,実用化できる段階に達したことから,人物検知機能を実際の営業列車に正式に導入する.
システムは2026(令和8)年2月ごろから順次使用開始し,2026(令和8)年度中に相模線車両の全編成で使用開始する予定.また相模線以外にも,車両側面カメラを使用しているワンマン運転線区のうち,ホーム上の混雑が目立つ駅がある線区を対象に,今後拡大を検討していくとしている.
一部画像はJR東日本提供












