写真:小田急50000形「VSE」 編集部撮影 海老名電車基地にて 2004-12-10(取材協力:小田急電鉄)
小田急電鉄は,同社が運営するロマンスカーミュージアムで,2023(令和5)年12月をもって引退した50000形「VSE」の展示を決定したと発表した.
50000形「VSE」は,バブル経済の崩壊により,ほかの観光地と違わず観光客が減少していた箱根に対する小田急電鉄の「再興の想い」を込めて2005(平成17)年にデビューした.約18年の歴史のなか,延べ走行キロは計2編成の合計で約623万キロ,乗車人数はのべ約2千万人にのぼる.

▲展示を予定しているロマンスカーギャラリー
ロマンスカーミュージアムでの展示は,2編成の「VSE」のうち,50001編成の50001号車をロマンスカーギャラリー奧の中央(10000形「HiSE」と20000形「RSE」の間)に配置し,車内を歩きながら見学できるよう「見学ルート」を設定する.
これは,車両の横に新設する階段を上がり,展望席付近にある非常用扉から乗車して,車両連結部にある車掌室を通り抜けて降車するルートで,「VSE」ならではの高いドーム形の天井や,沿線風景を楽しめるように角度を付けて設置した座席など,その特長を間近で見学できる.なお,展示する展望車1両以外は,解体して廃車とする.
▲レプリカ制服着用イメージ
また,「VSEの乗務員になれる!」をコンセプトにした日付限定の体験形イベントも検討しており,電動はしごを展開して運転席に上りVSE運転士目線を体験したり,車掌室では扉の開閉やアナウンスを体験できるほか,ロマンスカー乗務員が従前着用していた専用制服(レプリカ)の貸出しも行なう.乗務員のなりきり体験を通じて,小さなお子さまにも一層楽しめる展示を目指す.
なお,50002編成についても引き続き,50000形「VSE」の軌跡を楽しめるような企画を検討する.
一部画像は小田急電鉄提供












