鉄道ファン2025年12月号(通巻776号)
『鉄道ファン』2025年12月号
2025年10月21日発売
特別定価1400円(税込)

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲車両エクステリアのイメージ

近畿日本鉄道,近鉄・都ホテルズ,近鉄リテーリングは,2026(令和8)年秋から近鉄名古屋—賢島間で,レストラン列車「Les Saveurs 志摩(レ・サヴール・しま)」の運行を開始すると発表した.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲エクステリアデザインのイメージ

 コンセプトは「美食が誘う、優雅な列車旅」で,列車愛称の「Saveurs(サヴール)」は,フランス語で「味」「風味」を意味し,伊勢志摩の多様な食材が織りなす奥深い味わいをイメージしている.美味しい料理を味わいながら,名古屋と伊勢志摩を移動する列車を表現するネーミングとした.
 編成は4両1編成で,12400系を改造する.エクステリアデザインは,志摩の「海・白砂・太陽」が醸し出す爽やかな開放感を,深みのある青と光を感じる白で表現する.青のメタリック塗装やゴールドのラインにより高級感を演出する.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲車内レイアウト

 座席数は50席(全席座席指定)で,4号車は計16席(4人席×2卓,2人席×4卓),1・2号車は計34席(2人席×15卓,1人席×4卓)で,1号車には,車いすスペースが3台分設置される.
 1号車と4号車の運転台方には,トイレ・洗面台・パウダールームを配置する.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲4号車 テーブル席のイメージ

 4号車はやわらかな光の間接照明により上質な空間とするほか,椅子は革張りの家具調で,ゆったりとくつろげるようにする.各テーブルの間に手荷物が置ける収納ラックを設け,車端部に大形荷物を収容できる荷物置場を設置する.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲1・2号車2人席(左)と1人席のイメージ

 1号車,2号車は車窓を楽しめるように,窓1つに対して各席を斜め向きに配置する.各席は木目調の大きな仕切りによりプライベート感をもたせる.2人席は向い合わせで横幅を広くとった,ゆったりとしたシートで,1人席は進行方向によって向きを変えられるように椅子は固定せず,前後にテーブルを設置する.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲フレンチコースのイメ―ジ

 食事は号車によって異なり,4号車では「フレンチコース」として,三重県の豊かな自然が育んだ食材を堪能できる本格的な料理が提供される.料理の監修は,近鉄・都ホテルズが運営する志摩観光ホテルの樋口総料理長が務める.

近鉄,レストラン列車「Les Saveurs 志摩」の運行を2026年秋から開始

▲フレンチ膳のイメ―ジ

 1号車と2号車では,三重県産の食材をふんだんに使用し,手軽に楽しめる「フレンチ膳」が提供される.料理の監修は,近鉄・都ホテルズが務める.
 このほか,食事やドリンクの提供などの車内サービスは近鉄リテーリングが担当する.
 運行日は週6日(季節により週7日)とする.運行ダイヤは,近鉄名古屋11:00ごろ発→賢島13:30ごろ着,賢島16:30ごろ発→近鉄名古屋19:30ごろ着を予定し,停車駅は伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・鵜方となる.
 運転時刻や利用料金などについては,詳細が決まり次第発表される.最新情報は,特設WEBサイトでも確認できる.

画像はすべて近畿日本鉄道提供

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