鉄道ファン2025年12月号(通巻776号)
『鉄道ファン』2025年12月号
2025年10月21日発売
特別定価1400円(税込)

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

JR西日本は,山口エリアで運行している既存車両の置き換え用として,227系をベースとした近郊形直流電車を導入すると発表した.山口エリアで新形車両が導入されるのは45年ぶりとなる.

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

 デザインコンセプトは「維新の陽光」(いしんのようこう)で,ドラスティックに物事が変わる山口の夜明け前のDNA(維新のイメージ)を夜明け前の漆黒と差し込む光の金色で表現している.
 黒と金色のシンボルカラーにより,沿線の幻想的な光(秋芳洞・錦帯橋のライトアップ・周南の夜景),“SLやまぐち”にも通じる重厚な品格を表現している.

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

 車両愛称については,「Kizashi(きざし)」とした.古語において「山口」という言葉が「物事の始まり」や「前兆」を意味したことから,新しい車両の導入が,山口エリアに新たな変革をもたらしていくように,また人々の暮らしや旅に良いことが起こっていくよう,その「きざし」となる思いが込められている.
 シンボル・ロゴイメージは,新しく物事が起ころうとする「維新」のイメージをエネルギッシュな閃光と重ね合わせて表現している.

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

 安全性の向上として,衝撃吸収構造の採用や車両異常挙動検知装置,先頭車間転落防止ほろ,戸挟み検知装置,EB-N装置(運転士異常時列車停止装置)を設置する.車内には掴まりやすい形状とオレンジ色調のつり手や手すり,防犯カメラを設置する.
 快適性の向上として,バリアフリートイレや車椅子やベビーカー利用者向けスペースを設置する.LED照明 や自動温度調節による空調,自動換気機能を採用する.

JR西日本,山陽本線(山口エリア)に227系をベースとした近郊形直流電車を導入

 利便性の向上として,出入り口付近のスペースを拡大するほか,車内ドア上部の情報表示装置では2ヵ国語での行先案内を実施する.
 新形車両は,2026(令和8)年度以降に2両編成×3本,3両編成×6本が山陽本線に導入され,既存車両と順次入れ替える.

画像はすべてJR西日本ニュースリリースから

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