
▲2000系外観
京王電鉄は,新形車両2000系について,2026(令和8)年1月31日(土)から営業運転を開始すると発表した.
2000系は,2027(令和9)年3月までに40両(10両固定編成×4本)を導入する計画となっている.日本一安全でサービスの良い持続可能な交通」の実現に向け,「もっと、安全に、そして安心して、これからもずっと、のっていただける車両を。すべての世代に、やさしく、そして、ワクワクしてもらえる車両を」をコンセプトに掲げている.

▲2000系車内
外観に関しては,車両前面,側面ともに円をモチーフにしたラウンド型とすることで,多くの人が優しさを感じ,安心できる車両を表現している.内装に関しても同様にラウンド形をモチーフとし,心を落ち着かせるナチュラルな空間を演出する.
京王グループの感性AI株式会社が提供する,人の感性を分析できるAIサービスも用いて,幅広い世代の乗客や多様な社員の声から得られたニーズを分析し,最もコンセプトにマッチするデザインが採用されている.
消費電力の削減や車両の軽量化を図るため,従来より環境性能をさらに高めた低損失のパワーデバイスであるフルSiC素子(シリコンカーバイド)を用いた新形のVVVFインバータ制御装置を導入している.これにより省エネ性能については,7000系と比較して約20%向上する.

▲ひだまりスペース
子育て世代やシニア世代など,年齢や性別,また目的を問わず,あらゆる乗客が安全・快適に鉄道を利用できるよう,京王電鉄では初めてとなる大形フリースペース「ひだまりスペース」を設置する.

▲大形窓を採用した5号車(外観)
ベビーカーや車いす利用者にとって利用しやすいエリアを拡大するとともに,スペース部分の側面窓については,子どもが夢中になれるような大形窓を採用している.設置号車は車両乗降時,エレベータの設置率が高い5号車とする.
なお,愛称については,2025(令和7)年5月から6月にかけて実施した一般投票により,3つの候補の中から最も投票数が多かった「ひだまりスペース」に決定した.

▲けい太くん絵本シリーズ「がんばれ!にこちゃん」(表紙イメージ)
2000系に関連する企画として,けい太くん絵本シリーズの5作目となる「がんばれ!にこちゃん」を,運行開始日と同日の1月31日(土)から発売するほか,総合車両製作所における2000系の製作工程を京王電鉄公式YouTubeチャンネルで公開している.
今後は,一般向けにお披露目会の開催や,運行開始を記念した記念乗車券などの発売も予定されている.
画像はすべて京王電鉄提供