鉄道ファン2025年5月号(通巻769号)
『鉄道ファン』2025年5月号
2025年3月21日発売
定価1300円(税込)

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定
〜名鉄名古屋駅の4線化と空港アクセスホームを設置へ〜

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定

▲都心における施設イメージ

名古屋鉄道は,検討を進めていた「名古屋駅地区再開発計画」について,事業化を決定したと発表した.

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定

▲対象エリア

 計画はリニア中央新幹線開業と,これを契機に名古屋市などが進めるスーパーターミナル化を千載一遇の機会と捉え,沿線・地域に国内外から人を呼び込むため,都市としての名古屋の魅力を高めグループ成長の起爆剤ともなる名古屋駅地区再開発計画を,名鉄名古屋駅再整備とともに進める.名古屋鉄道としての開発事業投資額は約5400億円とし,名鉄都市開発,日本生命保険相互会社,近畿日本鉄道,近鉄不動産を共同事業者として計画を進める.

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定

▲空港アクセスホームのイメージ

 名鉄名古屋駅については,4線化により「行先方面別」などにホームを分けることで,誰にもわかりやすい駅とする.4線化にあわせて「空港アクセスホーム」を設置し,空港アクセスのわかりやすさと利便性向上を図る.ゆとりをもった駅空間の整備や段差の解消,案内の充実のほか,空港アクセス列車の停車時分を増やす.
 また,ホームドアの整備による安全性の向上やホームやコンコースの拡張などによる,大規模災害発生時の対応力を向上させる.

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定

▲2期リニューアル後(4線化)イメージ

 名古屋市が整備する広場空間「ターミナルスクエア」を介し,リニアをはじめ各交通機関とのわかりやすくスムーズな乗換を可能とするとともに,複数の旅客動線のバリアフリー化による,人にやさしい交通拠点を実現する.また,笹島交差点付近に新たな改札口を設置し,名駅南地区へのアクセス向上を図る.

名鉄,名古屋駅地区再開発計画の事業化を決定

▲用途構成イメージ

 今後は,2025(令和7)年度中に名鉄百貨店本店(2026年2月28日),名鉄グランドホテル(同3月22日),名鉄バスセンター(同3月中)がそれぞれ営業終了予定で,名鉄バスセンターについては,名古屋駅周辺で代替機能を確保する予定.2026(令和8)年度に解体着工,2027(令和9)年度に新築着工する.
 1期本工事はオフィス・商業の一部とホテルの開業,バスターミナル開業・鉄道1期リニューアル(2線)を実施し,2033(令和15)年度に竣工する予定.2期本工事は商業部分の全面開業と鉄道2期リニューアル(4線化)を実施し,2040年代前半に竣工する予定.

画像はすべて名古屋鉄道ニュースリリースから

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