鉄道ファン2025年4月号(通巻768号)
『鉄道ファン』2025年4月号
2025年2月20日発売
定価1300円(税込)

東急,大井町線各駅停車用の6020系(5両編成)を2025年夏に導入へ

東急電鉄 6020系「Q SEAT」

写真:東急電鉄6020系「Q SEAT」  編集部撮影  長津田検車区にて  2018-11-11(取材協力:東急電鉄)
※写真は大井町線急行列車用

東急電鉄は,大井町線の各駅停車で使用されている9000系・9020系の置換え用として,5両編成の6020系を2025(令和7)年夏以降に順次導入すると発表した.

 導入車両数は18編成90両で,9000系と9020系のすべてが本車両に置き換わる予定.これまでに導入された田園都市線の2020系,大井町線急行列車用の6020系(7両編成),目黒線・東急新横浜線の3020系からなる「2020系シリーズ」と同様,車内には快適性を高めるため空気清浄機を設置し,座席は背もたれの高いハイバック仕様を採用する.ドア上に設置されるデジタルサイネージは,多言語案内の充実を図るとともに,ニュースや天気予報など充実した情報サービスを提供する(1両あたり16台).「ナノイー」方式の空気清浄機の設置と,冷房および暖房機能の向上により,車内環境を改善する.
 安全面では,車両機器を常に監視できる大容量情報管理装置を採用し,車両故障の未然防止を図ることで運行のさらなる安定化を図る.また,踏面ブレーキとディスクブレーキを併用することで,ブレーキ性能の向上を図る.
 低騒音タイプの主電動機や駆動装置の採用により,車外・車内の騒音を現行の9000系と比較して約10%低減する.高効率半導体素子を用いた制御装置による主電動機の高効率駆動や,車内の全照明と前照灯・尾灯にLEDを採用し,現行の9000系と比較して使用電力を約40%削減する.

東急,大井町線各駅停車用の6020系(5両編成)を2025年夏に導入へ

▲各駅停車用6020系のインテリアイメージ

 「2020系シリーズ」のデザインは,東急(株)が展開する東急線沿線の商業施設などのデザインを手掛ける丹青社が監修しており,本車両も先に導入された6020系(7両編成)と同様,エクステリアは,コンセプトカラー「INCUBATION WHITE」(美しい時代へ孵化していく色)を基調とし,車両の先頭形状はまるみを帯びたやわらかみのある顔をイメージする.あわせて,大井町線のラインカラーであるオレンジ色の帯を,車両前面と側面に施す.
 また,インテリアは,東急線沿線の風景をイメージした座席や照明も含めた車内全体のカラーコーディネートにこだわり,親しみやすさと心地良さを感じられるデザインを採用する.
※「ナノイー」はパナソニック株式会社の商標です.

一部画像は東急(株)提供

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