一畑電車では,新形車両8000系を導入すると発表した.
8000系は8年前に導入された7000系を基本モデルとし,車体長20.8m,片側2扉のステンレス車両となる(前頭部は鋼製).定員は,ロングシート時123名,デュアルシート時120名(座席定員55名)とする.
単行での運転を基本とするが,運転室に貫通扉を設け,同形式や7000系との連結もできる.主電動機(交流モータ)2台を駆動する0.5M車とし,VVVFインバータ制御・回生ブレーキ装置を採用することで,使用電力量を削減する.これにより,廃車予定の5000系と比較して約20%の電力量削減を図る.
車内は,ロングシートを基本に,一部座席に座席向きが転換可能なデュアルシートを配置し,通勤通学客と観光客の双方の要望に適う仕様とする.客室内の床,化粧板,座席モケットの色・柄などを落ち着いた配色に変更する.
ステンレス車体の特性を活かすため,車体外板のラッピングは廃止し,車体下部にオレンジ色のラインのみを施す.インバウンド対応として現行の行先表示器とは別に,客室内に日本語・英語・韓国語・繁体字・簡体字の5ヵ国対応の次駅停車駅案内表示器を新設する.
このほか,現行の法律で定められたバリアフリー整備ガイドラインに準拠した仕様とし,防犯カメラの設置(車内3ヵ所予定)や,冬季低温時の停電防止としてパンタグラフを2基とする.
営業運転開始は2025(令和7)年3月2日(日)の予定で,出発式なども実施される.詳細は改めて発表される.
なお5000系(5010-5110号車)については,2025(令和7)年1月11日(土)から13日(月祝)にかけてさよならイベントを実施し,1月14日(火)からアスベスト除去を含む解体工事を行なう.
画像はいずれも一畑電車WEBサイトから