JR東日本では,2025(令和7)年春から,中央線快速・青梅線でグリーン車サービスを開始すると発表した.
運行区間・対象列車は,E233系0番代で運行する中央線快速(東京—大月間)のすべての列車と,青梅線(立川—青梅間)と東京方面とを直通運転する中央線快速のすべての列車となる.
今回導入されるグリーン車は,折返し駅での車内整備時間短縮のため,スムーズな乗降が可能な両開きのドアや広いデッキ,自動回転式の座席を2階建てグリーン車として初めて採用しつつ,これまでと同様の座席定員(2両合計で180名)を確保することで,着席ニーズにも応える.
座席は快適な回転式リクライニングシートで,全席に電源コンセント・テーブル・ドリンクホルダーを備えている.また,車内では「JR-EAST FREE Wi-Fi」,トイレ,ゴミ箱なども利用可能なほか,「グリーンアテンダント」がグリーン車に乗務し,案内などのサービスを実施する予定.
サービス開始後のグリーン料金は,首都圏のほかの線区と同じ料金とする予定で,モバイルSuicaなどで「Suicaグリーン券」を乗車前に購入し,座席上部のSuicaグリーン券システムにタッチすることで,車内改札を省略する.JRE POINT会員限定の「(JRE POINT用)Suicaグリーン券」は,乗車区間にかかわらず,JRE POINT 600ポイントで利用できる.
なお中央線快速・青梅線のグリーン車と,他線区(東海道線,上野東京ライン,湘南新宿ライン,総武線快速,横須賀線など)のグリーン車を,1枚のグリーン券で利用することはできず,各乗車区間ごとにグリーン券が必要となる.
サービス開始に先立ち,2024(令和6)年10月13日(日)以降,E233系0番代の東京方から4・5両目に順次グリーン車を連結し,12両編成で運転する.なお,サービス開始までは,10両編成と12両編成が混在する.
グリーン車サービス開始までの期間は,グリーン料金不要(普通車扱い)の「グリーン車お試し期間」とする.また,グリーン車の連結開始に向けて,各駅のホームの12両編成対応部分の使用開始や,停車位置や乗車口の変更など,必要な準備を進める.
グリーン車を連結した12両編成の列車は,利用日に駅の発車案内表示や「JR東日本アプリ」の列車走行位置で確認できる.「グリーン車お試し期間」中はサービス開始に向けた準備期間のため,一部サービス(JR-EAST FREE Wi-Fi,グリーン車のトイレ,ゴミ箱,アテンダントによる案内)は実施しない.
一部画像はJR東日本提供