三井住友カード,ビザ・ワールドワイド・ジャパン,ジェーシービー,日本信号および東芝インフラシステムズ,QUADRACが展開するクレジットカードなどによるタッチ決済の導入(実証実験)について,鉄道事業者・グループ会社への順次導入が進んでいる.
このサービスは,三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit(ステラ トランジット)」を活用し,タッチ決済対応のカード(クレジット,デビット,プリペイド)や同カードが設定されたスマートフォンなどで決済ができるもの.
京浜急行電鉄では2024(令和6)年内に,羽田空港第1・第2ターミナル駅,羽田空港第3ターミナル駅,品川駅,京急蒲田駅,糀谷駅,大鳥居駅,穴守稲荷駅,天空橋駅,横浜駅の計9駅で実証実験を開始する.対象となる駅では,自動改札機に専用リーダー(一部の駅や改札では専用端末機)を設置する.
実証実験をとおして,増加するインバウンドからニーズの高いクレジットカードやデビットカード決済による鉄道乗車を実現することで,訪日外国人受け入れ体制の強化や利便性向上を図る.また今後,成長が期待される品川,羽田,横浜の3エリアを結ぶ「成長トライアングルゾーン」を中心に,沿線の発展・活性化を進め,全線各駅への展開も検討する.
なお,この実証実験は,相互直通先の東京都交通局(都営地下鉄)と連携する.これは,首都圏で初めてとなる2社局での実施となり,浅草線・大江戸線の一部駅でも同様のサービスを開始する.
ゆりかもめでは,2025(令和7)年の開業30周年に向け,2024(令和6)年度中のサービス開始を予定している.対象駅は全16駅で,クレジットカードなどのタッチ決済機能による乗車に加え,QRコード認証による乗車サービスも開始する.
QRコード認証による乗車では,乗車券販売サイトで企画乗車券を事前に購入し,スマートフォンに表示されたQRコードを,改札機の読取部へかざすことで改札を通過する.
札幌市と札幌市交通局では,2025(令和7)年春に札幌市営地下鉄 南北線・東西線・東豊線の全46駅で実証実験を開始する.これは,札幌市が設置する「札幌DXラボ」に対する企業提案を受け実施するもので,実証実験の開始にあたり,札幌市営地下鉄全46駅の各改札口にある自動改札機のうち1台にタッチ決済読取部を搭載する.
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