JR九州は,2024(令和6)年春に開催される「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」にあわせて運行開始予定の,新D&S列車「かんぱち・いちろく」の外観・内装,車両レイアウト,ロゴマークを決定したと発表した.
外観イメージは,艶のある黒を基調としたデザインで,車体にはゆふ高原線(九大本線)の路線図(久留米—大分間)をモチーフにしたゴールドライン,上下にはゆふ高原線の駅名によるエッジラインが描かれる.車体にゆふ高原線沿線の景色が映り込むことで,車両全体で雄大な風景を表現する.
ロゴマークは,由布岳をモチーフとした冠が数字の「八」と沿線を流れる川を数字の「一」で表している.これらが6個集まり数字の「六」を描くことで,沿線の自然が「かんぱち・いちろく」のメインロゴを作り上げている.
全席グリーン席とし,1号車は畳個室1室(定員6名)とソファ席5席(各定員3名),BOX席2席(定員6名×1・4名×1),2号車は共用スペースの「ラウンジ杉」,3号車は畳個室1室(定員6名),BOX席8席(定員4名×3・3名×1・2名×4)の定員60名で構成され,3号車には車いす対応座席も設置される.
1号車は,大分・別府エリアの風土をモチーフとし,火山や温泉を想起させ,大分の県旗にも使われる赤をベースとした温かい色味のソファ席は,重厚感のある座り心地を重視した座席とする.テーブルには,大分産の杉を採用し,天井や手摺も杉板で統一した木の温かみのある客室となっている.
3号車は,福岡・久留米エリアの風土をモチーフに,沿線の雄大な平野や山々を想起させる緑と,福岡の県章にも使われる青をベースとした落ち着いた空間とする.テーブルには福岡産の杉を使用する.2〜4名でゆっくり過ごせる半個室形のBOX席では,乗客だけの時間をゆっくり楽しめる.
1・3号車に設置される畳個室は,家族やグループなどさまざまなシーンで利用でき,大きな窓からは沿線の景色を眺めることができる.
2号車は,由布院・日田エリアの風土をモチーフに,乗客が自由に過ごすことができる共用スペース「ラウンジ杉」とする.樹齢約250年の杉の一枚板カウンターと日田の底霧をイメージした天井が天領地であった日田の豊かな自然を表現し,落ち着きのある洗練された雰囲気としている.一枚板カウンターの端部にはミラーサイネージを設置し,沿線の紹介動画などを放映する予定.
ビュッフェも兼ね備えており,ゆふ高原線沿線の美味しい食べものや飲みもの,列車のオリジナルグッズなどの販売を予定してる.
運転日・発売日・発売額・発売方法,車内サービスなどについては,詳細が決まり次第,順次発表される.
画像はすべてJR九州提供