東急電鉄は,「クレジットカードのタッチ機能」と「QRコード」を活用した乗車サービスの実証実験について,2023(令和5)年12月12日(火)から東横線・目黒線全駅と東急新横浜線・大井町線・池上線・東急多摩川線の一部駅で開始すると発表した.2024(令和6)年1月中には,世田谷線の各駅と新横浜駅を除いた東急線の全駅で実証実験を実施する.
これは,すでに2023(令和5)年8月から実験を実施している田園都市線の利用動向をふまえ,タッチ機能に対応したクレジットカードと,スマートフォンなどに表示されるQRコードに対応した改札機を,新たに対象となる各駅の各改札出口に1台設置する.12月中に大井町線・池上線・東急多摩川線の全駅に設置を完了し,2024(令和6)年1月中には,こどもの国線の全駅にも対象改札機を設置する.
なお,世田谷線については2024(令和6)年度上期に,車両または改札窓口にクレジットカードのタッチ機能とQRコードに対応した読取機器を設置する予定.
乗車券は,デジタルチケットサービス「Q SKIP」の販売サイト上で,クレジットカードを使用して乗車前に購入し,入出場時にタッチ機能に対応したクレジットカードまたはスマートフォンなどに表示されるQRコードを対象改札機の読取部にかざすことで,券売機や窓口を介さずスムーズに利用できる.
12月12日(火)からは上記の販売サイトで,東急線全線が1日乗り降り自由の「東急線ワンデーパス」や,渋谷—自由が丘—二子玉川のエリア内が1日乗り降り自由となる「東急線トライアングルパス」,池上線・東急多摩川線が1日乗り降り自由となる「池上線・東急多摩川線ワンデーパス」などもデジタルチケットとして新たに発売する.また,各商品は一部商品を除いて「Q SKIP」限定価格で発売し,駅にて乗車券を購入するよりも安く利用できるほか,販売サイト内でデジタルチケットを初めて購入する利用者を対象とした「Q SKIP全線エリア拡大記念キャンペーン」も期間限定で実施する.
2024(令和6)年1月以降は,東急線沿線のおでかけ施設や東急グループの施設と連携した企画乗車券の発売も予定するなど,多様な乗車サービスを提供することを目指す.
実験においては,「人」「まち」「交通」をデジタルでつなぐ乗車サービスの構築を目指すとしており,すでに多くの利用がある交通系ICカードを主軸としつつ,東急線沿線在住者だけでなく,訪日外国人を含む来街者にも,柔軟でシームレスな乗車を実現するため,タッチ決済に対応したクレジットカードを使用した後払いの乗車サービスについても,2024(令和6)年春以降の実施に向け検討する.
一部画像は東急電鉄ニュースリリースから