東武鉄道では,2023(令和5)年7月15日(土),N100系「スペーシア X」が営業運転を開始した.
東武鉄道では,1960(昭和35)年に1720系「デラックスロマンスカー」,1990(平成2)年には100系「スペーシア」と,フラッグシップにふさわしい車両を投入しており,N100系「スペーシアX」は33年ぶりのフラッグシップ特急となる.
エクステリアデザインは,100系「スペーシア」のフォルムを進化させ,カラーリングは日光東照宮陽明門・唐門・御本社に塗られた「胡粉(ごふん)」の白を彷彿とさせる高貴な白をイメージし,窓枠は鹿沼に伝わる組子や,竹編み細工などの江戸の手仕事を思わせる工芸品のような佇まいとなっている.
座席は,1号車には「コックピットラウンジ」,6号車には「コックピットスイート」と「コンパートメント」,5号車には「ボックスシート(2名定員)」,2号車には「プレミアムシート」,3号車から5号車に配置される「スタンダードシート」と,さまざまなタイプの座席を用意し,座席数は100系「スペーシア」よりも少ない212席として,ゆとりのある空間が特徴となっている.
「N100系スペーシア X」は,木曜・金曜・土休日は浅草—東武日光間で1日3往復(1〜6号),浅草—鬼怒川温泉間で1日1往復(7・8号)を運転する.月曜から水曜(休日を除く)は浅草—東武日光間(3・4号),浅草—鬼怒川温泉間(7・8号)で1日1往復ずつ運転し,“スペーシア X”1・2・5・6号の停車駅・運転時刻で,100系「スペーシア」による“けごん”を運転する(停車駅・運転時刻に変更なし).なお,“スペーシア X”1・2・5・6号は,車両運用などの都合により運転日を変更する場合がある.
写真はいずれも東武鉄道提供