JR四国では,特急“しおかぜ”(岡山—松山間),“いしづち”(高松—松山間)で使用している8000系について,2023(令和5)年度から順次リニューアルを実施すると発表した.
エクステリアデザインは,流線形の先頭形状から流れるオレンジのラインを車両全長にあしらったカラーリングで,岡山・高松から松山に向かう特急列車を明確化するとともに,8両の長い編成を際立たせるデザインとする.このカラーリングは,同じく特急“しおかぜ”・“いしづち”で使用している8600系と共通の配色で,オレンジ色は,瀬戸内の温暖な気候,愛媛の柑橘を表し,窓下ラインのグリーンは,香川のオリーブをイメージしている.
車内では,グリーン席と指定席の各座席,自由席の壁側にコンセントを設置する.グリーン席は電動リクライニングとフットレスト,読書灯を備えたハイグレードな座席となる.座席のモケットデザインは,グリーン席が「四国の芳醇なめぐみ」,指定席と自由席が,光きらめく「柑橘」と「瀬戸内の海」をモチーフとし,治線の豊かで穏やかな自然を表現している.
照明は,LED間接照明にリニューアルする.天井面だけでなく頭上の荷物棚面も照射し,室内全体が明るく開放的に感じられるものとする.
5号車には,車椅子利用者が,グループで快適に乗車できるよう,JR四国では初となる車椅子フリースペースを設置する.トイレについては,現行の和式からすべて洋式に変更する.
8000系は現在,おもに特急“しおかぜ”に使用されるL編成(5両)と,特急“いしづち”に使用するS編成(3両)がある.今後,2023(令和5)年12月にS編成,2024(令和6)年8月にL編成が,1編成ずつ営業運転を開始する.そのあとは定期検査での多度津工場への入場にあわせて,1年間に2〜3編成のペースでリニューアル工事を実施し,すべての工事完了は2027(令和9)年度の予定.
画像はいずれもJR四国ニュースリリースから