京成電鉄と新京成電鉄,北総鉄道は,デジタル方式の列車無線工事が完了したと発表した.
列車無線は,運行を管理している運輸指令と乗務員との間の情報伝達のほか,事故・災害発生時などに異常を知らせる信号を発報するもので,周囲の列車を停止させ,事故の拡大を防ぐ役割ももつ重要な保安設備.
これまでのアナログ方式は,線路の脇に電線(誘導線)を設置し,誘導線と車両上に設置されたアンテナとの間で通信を行なう「誘導無線式」を1969(昭和44)年から京成電鉄で,1979(昭和54)年から北総鉄道でそれぞれ使用してきた.また,新京成電鉄では,1983(昭和58)年から「空間波無線式」の列車無線を使用してきた.
今回導入されるデジタル方式では,携帯電話のように無線基地局のアンテナを設置し,空間に電波を飛ばして車両上に設置されたアンテナと通信する.デジタル化により,より高品質な通話と文字情報での情報伝達が可能となる.
相互直通各社局の車両を含む京成線・北総線・新京成線内を走行するすべての車両において,デジタル方式の列車無線へ完全移行したことで,異常時対応などの迅速化を図る.
画像はいずれも京成電鉄・新京成電鉄・北総鉄道 共同ニュースリリースから