西武鉄道は,「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」の開業に向けてリニューアルを進めてきた豊島園駅と池袋駅について,2023(令和5)年4月25日(火)にリニューアルを完了すると発表した.豊島園駅の新駅舎については,同日の初電車から使用を開始する.
池袋駅は,英国・ロンドンにある「キングスクロス駅」を参考に,豊島園行きが主に発着する1・2番ホームの壁面をレンガ調とし,駅サインもネイビーを基調に改修した.随所に魔法使いやフクロウのイラストを施し,フィルム・メイキング(映画制作)の魅力を堪能できるスタジオツアー東京への玄関口として,利用客を迎える.
あわせて工事が進められている池袋駅1階改札内の駅ナカ・コンビニ「トモニー」についても店舗面積を拡大する.外観・内装にブリティッシュグリーンやレンガ調を施し,英国風のデザインに生まれ変わる.
豊島園駅の新駅舎は鉄骨2階建で,1階に改札・駅務室・トイレ,2階に駅務室・倉庫などを備える.「イマジネーションが日常に溶け込む駅」をコンセプトに,日常と非日常空間をつなぐゲートをイメージしたシンプルなデザインに,魔法の世界を感じられる仕掛けをプラスした駅舎としている.
ホーム上は,柱や駅名標,自動販売機などホグワーツ魔法魔術学校へとつづく「ホグズミード駅」を彷彿させる赤を基調とした意匠に変更した.改札通路付近には,西川材を使用し,トイレの中には「としまえん」の伐採材を活用した壁面アートも設置される.
また2020(令和2)年8月に閉園した「としまえん」のレガシーとして,模型列車や電話ボックスオブジェ,ベンチなどを,新たなコンセプトにあわせてリメイクし,5月中旬ごろに展示する.更新される駅名標には副駅名標として,「スタジオツアー東京」のロゴが掲載される.
駅前広場については,駅舎建て替えにあわせて,イングリッシュガーデンをイメージした,落ち着いた雰囲気に再整備する.練馬城址公園との連続性を考慮した舗装とし,2023(令和5)年5月中旬ごろの完成を目指す.
このほか,池袋—豊島園駅間をメインに運転するフルラッピング電車「スタジオツアー東京 エクスプレス」については,5月16日(火)から運転を開始する.ラッピングは20000系3編成を対象に,映画「ハリー・ポッター」に登場する「禁じられた森」を背景に,主要キャスト「ハリー」・「ハーマイオニー」・「ロン」の3人を大胆に描くことで,映画「ハリー・ポッター」の世界観をシンプルかつ最大限に表現している(鉄道ニュース3月9日掲載記事参照).
写真はいずれも西武鉄道提供