東武鉄道では,2022(令和4)年7月18日(月祝),C11形123号機が営業運転を開始した.
18日(月祝)は,SL「大樹」1号・2号・5号・6号をけん引し,SL「大樹」1号の出発にあわせて粉川昭一日光市長と田沼真由美下今市駅長によるセレモニーが行なわれた.
123号機は1947(昭和22)年に江若鉄道(滋賀県)の発注により,日本車輌製造においてC111として製造され,江若鉄道で旅客列車をけん引したのち,北海道に渡り,1957(昭和32)年から雄別炭礦鉄道,1970(昭和45)年から釧路開発埠頭で貨物列車のけん引に使用された.1975(昭和50)年に廃車となったあとは日本鉄道保存協会にて静態保存されていたが,2018(平成30)年に東武博物館が譲り受け,2019(平成31)年から動態保存を目的とした復元作業が行なわれていた.車両番号の123は,2020(令和2)年度に東武鉄道が創立123周年を迎え,SL事業の転換期を迎える年であることに加え,3機体制となることから,1→2→3(ホップ,ステップ,ジャンプ)と将来に向かって更なる飛躍を車両番号で表現するために採用されたもの.
今回の123号機の就役により,東武鉄道のC11形は207号機・325号機とあわせて3両となり,東武鉄道は,日本で唯一,同一形式の蒸気機関車を3両保有する事業者となる.
写真はいずれも大沼一英撮影(取材協力:東武鉄道)