JR東日本,山手線の営業列車で自動運転を目指した実証運転を実施

access_time
2022年5月10日掲載
JR東日本E235系

▲写真:JR東日本E235系  編集部撮影  東京総合車両センターにて  2015-3-28(取材協力:JR東日本)

JR東日本は,2022(令和4)年10月ごろから2ヵ月程度,山手線の営業列車で自動運転を目指した実証運転を実施すると発表した.

JR東日本,山手線の営業列車で自動運転を目指した実証運転を実施

▲2022年2月に実施した試験のようす

 JR東日本のグループ経営ビジョン「変革2027」に掲げる「ドライバレス運転」の実現のため,ATO(自動列車運転装置)の開発を進めており,自動運転導入に向け,これまでに終電後の山手線においての走行試験(2018年度〜)や,営業時間帯での試験(2022年2月)において,前後に列車が走行している環境で,自動運転に必要な運転機能,乗り心地,省エネ性能などの確認している.
 今回の試験では,山手線全線(34.5km)において,E235系(2編成)の営業列車を使用し,自動運転を目指した実証運転を行なう.乗客がいる通常の営業列車で,加速・惰行・減速などの自動運転に必要な運転機能や乗り心地,省エネ性能などの確認や知見の蓄積を行なうほか,通常の列車と同様に運転士が乗務し,必要な機器操作をする.

JR東日本,山手線の営業列車で自動運転を目指した実証運転を実施

▲山手線1周における従来の運転と省エネ運転の消費電力量の比較

 JR東日本で検討している省エネ運転は,駅間の所要時間を変えずに最高速度を抑え,運転エネルギーを削減した運転のことで,具体的には加速時間を短くし,惰行の時間を長く,減速時間を短くする.
 山手線では,2020(令和2)年度から乗務員の操縦による省エネ運転の研究に取り組んでおり,自動運転を目指した開発においても,その知見を活用している.2022(令和4)年2月に実施した自動運転の試験では,約12%の運転エネルギー削減効果があることが分かっており,今回の実証運転では,実際の営業列車でのデータを数多く蓄積し,より詳細な分析を行なうことで,定時性・乗り心地と省エネを両立するATOの開発に役立てていくとしている.
 山手線では,2023(令和5)年春ごろからATOに対応した車両改造などの準備を行ない,2028(令和10)年ごろまでにATOの導入を目指す.今後,さらに技術イノベーションに取り組み,将来のドライバレス運転の実現を目指した開発を進める.

一部の画像はJR東日本ニュースリリースから