国土交通省は,東京地下鉄(東京メトロ)が申請していた有楽町線と南北線の延伸区間の鉄道事業について,2022(令和4)年3月28日(月)付けで許可したと発表した.
有楽町線の延伸区間は,豊洲—住吉間の約4.8kmで,東京東部・北部および千葉方面と臨海副都心(国際競争力強化の拠点)のアクセスや,観光拠点(例:豊洲市場,東京スカイツリー)とのアクセス向上を見込んでいる.この整備により,豊洲—住吉間の所要時間は,現行の約20分から約9分に短縮されるほか,東西線の混雑緩和が期待されており,木場→門前仲町間の混雑率は,ピーク1時間あたり約20%低減するとしている(2019年度比).総建設費は約2690億円となる予定.
南北線の延伸区間は,品川—白金高輪間の約2.5kmで,六本木・赤坂などの都心部とリニア中央新幹線の始発駅となる品川とのアクセスや羽田空港,品川開発(国際競争力強化の拠点)とのアクセス向上を見込んでいる.この整備により,品川—六本木一丁目間の所要時間は,現行の約19分から約9分に短縮される.総建設費は約1310億円となる予定.
開業目標はいずれも2030年代半ばとしており,建設にあたっては,地下高速鉄道整備事業費補助に加え,鉄道・運輸機構による都市鉄道融資(財政融資資金)により実施する予定.また総建設費や開業目標などについては,鉄道事業許可にあたり東京メトロで取りまとめた現時点の内容であり,今後の検討や関係機関との協議などにより,変更となる可能性があるとしている.
特記以外の画像は東京メトロ提供
※新駅の名称は仮称