近畿日本鉄道では,大阪~奈良~京都を結ぶ観光特急「あをによし」を,2022(令和4)年4月29日(金祝)から運転すると発表した.
車両名称の「あをによし」は,世界遺産や国宝が数多く存在する古都・奈良にかかる枕詞で,都の美しさをイメージしたもの.12200系(NS56編成/モ12256+サ12156+モ12056+ク12356)を改造し,形式は19200系(モ19201+サ19351+モ19251+ク19301)となる.外装については,天平時代の高貴な色とされる紫色のメタリック塗装を施し,天平文様をあしらう.車内は,乗った瞬間から歴史,文化を感じられる古都奈良の正倉院の宝物をモチーフとした天平文様などのデザインを多用して,リラックスできる環境とする.
座席は,奈良で進行方向が変わるため,シート転換を不要とする「向い合わせ席」を基本として,1号車・3号車・4号車が2名用のツインシート,2号車が3~4名用のサロンシートの2種類で,座席数は84席とリニューアル前の約3分の1となる.また,2号車には軽食や飲料などを提供する販売カウンターを設置するなど,上質な旅のワンシーンを飾る観光特急を目指すとしている.
「あをによし」は,午前中に大阪難波(9時30分ごろ発)から近鉄奈良経由で京都(10時50分ごろ着)まで直通し,京都—近鉄奈良間を2往復したあと,午後に京都(15時20分ごろ発)から近鉄奈良経由で大阪難波(16時40分ごろ着)まで直通する列車が運転される.停車駅は,大阪難波,大阪上本町,鶴橋,生駒,学園前,近鉄奈良,大和西大寺,近鉄丹波橋,京都となる.週6日(週1回運休)運転される予定.
写真はいずれも近畿日本鉄道提供
一部追記しました(2021-10-8 19:10)