東武鉄道は,2021(令和3)年11月4日(木)から,鬼怒川線のSL「大樹」と東武日光駅を発着するSL大樹「ふたら」に,展望車を導入すると発表した.
これは,JR四国で活躍していた12系客車をリニューアルするもので,蒸気機関車が活躍していた昭和30年代の客車をイメージして,蒸気機関車の躍動感や空気感を肌で感じて開閉可能な側窓や,車両の一部に開放形の展望デッキを設置する.また,座席はグループやファミリーに適したボックス席(64席)とし,大形テーブルが設置される.出入口付近には,カウンターやモニタ,パンフレット台などを設置する.
このほか,展望車の車両下部には車外向けのスピーカを設置し,おもに沿線の方々へのおもてなしに対して感謝を伝えるツールとして,メロディホーンを設置する.メロディー音源については,栃木県出身のエレクトーン奏者で,とちぎ未来大使の倉沢大樹氏に作曲を依頼し,「蒸気機関車が力強く走るようす」や「沿線から手を振ってくださる方へ」をテーマとした2曲を制作.走行中にSL観光アテンダントの操作により随時鳴動させる.
展望車の導入後は,ぶどう色客車編成と青色客車編成での運転を予定しており,「ドリームカー」などバラエティー豊かな車両の組合わせにより,これまで以上に蒸気機関車の旅を楽しむことができる.なお,SL座席指定料金,DL座席指定料金については,現行の金額から変更しない.
今回導入される展望車は,一般向けの運転を前に,10月17日(日)・30日(土)に東武トップツアーズの旅行商品として「DL大樹展望車お披露目ツアー」に使用される.さらに11月1日(月)から「12系展望車就役 記念乗車券」を発売する.
画像はいずれも東武鉄道のニュースリリースから