JR東日本大宮支社は,宇都宮線・日光線にE131系を導入すると発表した.
新たにE131系が導入されるのは,宇都宮線の小山—黒磯間と日光線の宇都宮—日光間で,現在は205系600番台が運用されている.
車体は房総・鹿島エリアに導入されたE131系と同じく2950mmの拡幅車体となる.外観は,日光らしいレトロ調を継承し,側面の帯には宇都宮市で復元された火焔太鼓の山車をイメージした黄色と茶色の2色配置として世界遺産日光の社寺に施される文様にも通じる,賑やかで高級感のあるデザインとする.
車内はロングシート配置で,座席1名あたりの幅は,205系から25mm拡大した460mmとする.また,車いすやベビーカー利用者向けのフリースペースを設置するなど,バリアフリー化を推進する.一部のドア上部には,17インチの大形ディスプレイを設置し,運行情報や乗換案内を表示する.
各車両の客室に車内防犯カメラを設置し,非常通話装置についても既存車両と比較して1両につき4ヵ所に増やし,セキュリティ面の強化が図られる.車両側面にはカメラを設置し,乗務員が運転台から乗客の乗降を確認する機能など,ワンマン運転に対応した機器が搭載される.
主回路機器はSiC(炭化ケイ素)半導体素子を採用し,消費電力を低減する.また,モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能により,故障の予兆を把握し,事前に対処することで安全性・安定性を向上させる.
宇都宮線・日光線向けのE131系は,3両編成15本(計45両)が新造され,2022(令和4)年春ごろから順次営業運転を開始する予定.
画像はいずれもJR東日本のニュースリリースから