JR東日本は,同社が進めている「品川開発プロジェクト」の計画エリア内において,「高輪築堤」の一部とみられる構造物が出土したと発表した.
「高輪築堤」とは,明治初期に鉄道を敷設するため海上に構築された構造物で,2019(令和元)年4月に品川駅改良工事において石積みの一部が発見された.その後,2019(令和元)年11月に実施された山手線と京浜東北線の線路切換工事以降に,レールなどの撤去を行なったところ,2020(令和2)年7月に高輪築堤の一部とみられる構造物が発見された.現在,港区教育委員会などの関係者と協議・調査を実施している.
今後は,近代日本の発展に寄与した鉄道の歴史や当時の土木技術について,港区教育委員会などの関係者や鉄道博物館と連携を図りながら,調査や研究を進める.また,地域の歴史価値向上と地域社会への貢献を目指し,築堤の一部現地保存と移築保存を通じた公開展示や,周辺地域を含めた歴史・地域文化を学べるプログラムの実施を検討する.
なお,出土した築堤については,一般公開(見学会)を計画しており,詳細については改めて発表される.
写真・画像はいずれもJR東日本のニュースリリースから