神戸市と神戸電鉄は,相互の連携を強化し,神鉄沿線リノベーションに関する連携協定を2020(令和2)年11月30日(月)に締結したと発表した.
神戸電鉄沿線の住宅団地は,昭和40年ごろから拡大する神戸都市圏の人口の受け皿として計画的に宅地として開発され,公園や緑が多く,道が整備された.一方で,まちびらきから一定の期間が経過しており,人口減少や高齢化,施設の老朽化などさまざまな課題が顕在化している.
2020(令和2)年6月には神戸電鉄谷上駅に接続する北神急行電鉄が市営化され,三宮—谷上間の運賃が大幅に下がったことで,神戸電鉄沿線の価値が大きく向上したものと見込んでいるが,さらなる価値向上のために連携協定を締結し,神鉄沿線のリノベーションの取組を進める.
協定項目は1点目に「駅を中心としたまちのリノベーションに関すること」として,計画的な駅の再整備や駅周辺の施設や土地の有効活用を行なう.2点目は「駅前を快適な公共空間にするための取組に関すること」として,住民の地域活動を促進し,地域と一体となって駅前を快適な公共空間にするための取組を展開する.3点目は「沿線の活性化・情報発信に関すること」として,沿線の活性化に向けたイベント企画や情報発信などを双方が協力しながら進める.
協定の有効期間は,協定締結日から2022(令和4年)3月31日(木)までとし,有効期間満了日の1ヵ月前までに,神戸市または神戸電鉄のいずれからも特段の申し出がない場合は,自動的に1年間延長される.
なお,連携第1弾として神戸市北区唐櫃台の遊休不動産を対象とした,「リノベーションスクール」を共催する.「リノベーションスクール」は,エリア再生のためのビジネスプランを創り出す短期集中の実践形スクールで,まちなかに実在する遊休不動産(空き家や空き店舗,空きビル,空き地,使用されていない公共空間など)を対象とする.
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