京成電鉄では,2020(令和2)年10月24日(土)に,宗吾車両基地で『けいせいキッズデー』が開催された.
これは,小学生以下の子どもとその保護者,合計800名を対象としたイベントで,参加者が密集しないよう,見学時間を区切った完全入換え制とし,各回200名が参加した.うち,1回目については京成上野から団体臨時列車に乗車し,宗吾車両基地まで向かうコースとなっていた.定員200名の特別列車乗車コースには2800名,残る3回については定員600名のところ2800名の応募があったのこと.
団体臨時列車に使用されたのは,成田スカイアクセス開業10周年記念ラッピングが施されているAE3編成で,8時50分ごろに1番線に入線した際には,2番線に停車中の定期列車“スカイライナー”21号と並び,先頭付近では記念撮影をする親子の姿も見られた.9時9分に京成上野を出発した団体臨時列車は,京成本線を経由し,10時3分に宗吾参道の1番線に到着,向きを変えて10時8分に宗吾参道車両基地に到着した.
宗吾車両基地のイベント会場は,新型コロナウイルス対策として,クイズラリーを楽しみながら一方通行でめぐっていく形式となった.
マルタイ展示,レール運搬車展示,プラレール展示,現役車両展示,工場内のブースをめぐり,工場から出て,軌陸車展示,宗吾車両基地で保存されている250形,3000形,AE車,AE100形の見学を行なうルートとなっていた.
密集を避けるため,クレーンによる車体つり上げ実演は行なわれず,接触による感染リスクを避けるため実物に触る機会などはない内容となったが,これまでのイベントでは公開されていなかった工場の奥まで見ることができたほか,空気圧縮機の実演,モータの仕組の解説などでは実物や模型が用いられ,来場者が多くないこともあって,ひとりひとりに,きめ細かく説明が行なわれていたのが印象的だった.
写真はいずれも百々貴俊撮影(取材協力:京成電鉄)