TX-3000系は，開業時に導入されたTX-1000系・TX-2000系から約16年ぶりとなる新形式車両で，通勤・通学の利用だけでなく，高齢者や子ども，外国人など，多様な利用者への充実した輸送サービスの提供を目的として製造された．
　デザインは，沿線の開発とともに成長してきたTXのイメージを継承しながら，進化，洗練させることで，さらなる飛躍を感じさせるものとし，全車両に優先席・フリースペースを配置した．車内は，見通しが良く明るい開放的な空間として，シートは座面が高く，浅く腰掛ける形状とすることで，立ち座りしやすいユニバーサルデザイン（UD）を採用するなど，車内の快適性を向上させている．
　開業以来，利用者や沿線のニーズは大きく変化し，利用者も増え続けているが，一方で激しい混雑や車内マナーなど課題が多様化しており，編成や車両数が限られた環境で，その変化にきめ細かいデザインで対応している点が評価され，受賞に至った．